教育研究所
No.543「子どもの見栄」(2016年3月22日)
一番下の小3の孫Aのところに,隣の小1のB君がよく遊びに来る。いつも二人は,借り手のいない広い駐車場で,サッカーやバトミントン,キャッチボールをして遊んでいる。
先輩風を吹かして,こうやるとうまくいくなどと,自分が父親に習ったそのままを教えている。B君もよくできた子で,素直に聞き入れ一生懸命頑張っている。
ある日の朝,ゴミ出し(我が家では,実権を握っている太目老妻が袋に詰め,寒い中を集積場まで運ぶのが私の役目)に行った時,近くの道路に,石をこすって書いた計算がたくさん書いてあった。どうやら,B君に足し算と引き算を練習させたらしい。
その中に,81÷9×3+1=31と言うのがあった。間違いだということを,登校前に伝えると,「それはそうだよ,適当に書いたんだから」と。
どうやら「兄ちゃんは,難しい計算ができるの?」と聞かれ,「できるさ!」と書いたのがこの式で,どうやって計算したらよいかわからないので,思い付いた「31」と書いたらしい。分からないBくんは,「やっぱ,3年生はすごい」と言っていたそうな。
4年で学習するのだから,分からないのはいいとしても,見えを張って,でたらめを書くなんて。そっと,28と直しておいた。(H・K)
(2016年3月22日)