教育研究所
№589「ルールについて」
ルールは,お互いが守ると,不都合や面倒なことが起こらず,快適な生活につながる。今の子どもたち,若者を見ていると,「ルールを知らない」ために,「結果としてルール違反をしてしまう」ことが多いように思われる。
最近,佐藤豊の「ルールリテラシー協働のための技術」(新曜社)を読んだ。ルールを守るためには,ルールリテラシー(ルールについての基本的な知識・技能)を身に付けることを提案している。
ルールについて,みんながどのようなルールか知り,なぜこのルールが必要か理解し,なぜ守る必要があるかを納得する必要があると思う。親も教師も幼児の頃から小学生・中学生・高校生など,発達課題に応じてルールについて指導していく必要がある。そのことが,少しおろそかになっているために,ルール違反が横行し,ルール違反を犯しても良心を痛める事のない者(子供,青少年,大人)を生み出しているような気がする。
ルールと肩ひじ張らなくても,「当たり前のことが当たり前にでき」,「してはならないことはせず」,「した方がよいことはさりげなくする」,そんな日本人の姿が,街にあふれている2020年の,東京オリンピック・パラリンピックを迎えたい。100個以上の金メダルに匹敵すると思う。(K・H)
(2016年8月18日)