教育研究所
№601「『ら』付き言葉が滅亡?」
A「出られる」と「出れる」,B「来られますか」と「来れますか」,C「食べられる」と「食べれる」,D「考えられる」と「考えれる」...,あなたはどちらを使いますか? 平成27年度「国語に関する世論調査」によると,ABは「ら抜き」が多く,CDは「ら付き」が多かったそうだ。しかし,徐々に「ら抜き」が多くなり,「赤信号,みんなで渡れば怖くない」状態になっていくのだろうか。
そのうち,「あの人,ら付きよ!」と話題にされるかもしれない。小学校教育では,正しく教えることが必要だと思うし,小学校の先生は,「正しい日本語の遣い手のモデル」として,「ら付き」言葉を励行していただきたい。
消耗品は,今は「しょうもうひん」と読むが,昔は「しょうこうひん」と読んだ。読み間違いが「正しいこと」になった。重複は,今は「ちょうふく」が正しいが,「じゅうふく」と読む人が増えてきているので,そのうち「じゅうふく」が正しいことになってしまうのだろうか。
伝統・文化の尊重と言うからには,言葉も大事にしてほしいものである。
(K・H)
(2016年9月26日)