教育研究所
№617「おだちん一万円」
友達の小学校2年の孫の話である。
遊びから帰る途中,近所のおばあちゃんが重い荷物を持って大変そうだったので,手伝って送ってあげたそうである。お婆ちゃんは,「坊や,ありがとう,お駄賃だよ」と言って,一万円を出したそうだ。お母さんのお年玉は3000円だったので驚いた。「いらないよ」と言っても,押し付けてくる。
困ったので,「おばさ~ん!」と,おばさんを呼んで,「ぼく,お金をもらうために手伝ったのではないから...」と説明して,やっと解放された。おばさんは「Yちゃん,ありがとう。これならいいでしょ」と言って,大きなリンゴを1個くれた。「ありがとう」と言って,走って家に帰り,お母さんに報告した。お母さんは,「Yちゃん,偉いぞ」と言って,頭を撫でてくれたそうだ。(後日,おばさんがお母さんを訪ねて来て,最近,おばあちゃんは認知症気味で困っていたの。お宅のYちゃんに助けられたわ。これからは,お金をたくさん持っての買い物はさせないようにするわ。ありがとうございましたと,お礼を言われたそうである。改めて,我が子Yを,私に似て,いい子だと思ったそうである。あれれ...)(K・H)
(2017年2月2日)