教育研究所
№621「モモを読んで(岩波少年文庫)」
この本は、主人公モモが時間泥棒に時間を盗まれた人間に、時間を取り戻してくれる物語である。忙しいことを勲章と考えがちの日本人にとっては、意味深の物語である。
と ころで、冒頭に円形劇場が出てくるが、作者がミヒャエル・エンデがドイツ人であることから、ドイツの西端にあるトリーアの円形劇場なのだろうか。それとも、イタリア北部ベローナにある円形劇場のことなのか。
若い頃の老妻とイタリア旅行をした際、町中にあるかの有名な(名前を思い出せない!)円形劇場に入り、闘牛場。野外劇場などを見学したことを思い出した。石造りの観客席に坐って、オペラの場面を勝手に思い描いた楽しい思い出である。モモに頼んで、その頃に戻って、再度至福の世界に浸りたい。(勿論、無理なことは分かっているのでご安心を!) (K・H)
(2017年2月8日)