教育研究所
№637「少人数指導と習熟度別指導」
平成14年頃,少人数指導を,学級を◎○△を混在均等に配分(当時均等分割と言った)して,「1学級を学級数を超える学習集団に編成して複数の教師が指導する」と定義し,その工夫の1つとして,理解度や習熟度に応じてコースを編成する「習熟度別指導」が開発された。
その後,前者を「少人数指導」,後者を「習熟度別指導」と区別化して,分かりやすくしたが,両者を混同して「習熟度別指導」を「少人数指導」と同一視する混乱が一部にある。
簡潔に定義し,そのねらいが実現し,子供にとって「質の高い学習:考える,表す,知識・技能・考え方などをまとめ,それらを活用する」すなわち「主体的・対話的で深い学び」となるように,以下のように整理したい。
○1C1T(1学級を1人の教師が指導する)
○TT(1学級を複数の教師が指導する)
○少人数指導(学級数を超える学習集団を編成し,それぞれを別の教師が指導する)
○習熟別指導(理解度・習熟度に応じて,学級数を超えたコースを編成し,それぞれを別の教師が指導する)
○個人学習または1人学習(ICTなどを活用して,子ども一人一人が個別に学習する)
○その他,今後の開発が期待される。
(K・H)
参考:教育情報シリーズ148「指導体制の工夫」2012年教育出版教育研究所 「算数科習熟度別学習の実戦方式」2001年明治図書 「小学校少人数指導の評価」2003年教育出版
(2017年4月17日)