教育研究所
№639「深い学びー2」
ぎょうせい「教育課程ライブラリーⅡvol.3」の特集は「深い学びを深く考える」で,奈須正裕「深い学びとは浅くない学び」,澤井陽介「①各教科の特質に応じた『見方・考え方』を働かせながら,②知識を相互に関連づけてより深く理解したり,③情報を精査して考えを形成したり,④問題を見いだして解決策を考え出したり,⑤思いや考えを基に想像したりすることに向かう『深い学び』が実現できているか」,田中俊也「有意味需要学習で『深い学び』を実現する」,齋藤一弥「算数の『深い学び』の実現は,数学的見方・考え方を働かせた数学的活動を通して,子どもが課題に対して主体的に関わるとともに,思考過程で他者との対話を通して多様性を追究し,算数・数学の特質・特性を踏まえた思考・態度に関心を持つことが大切」,市川伸一「教えて考えさせる授業とは。『教えて考えさせる授業』で目指す深い習得学習」,溝上慎一「教授パラダイムから学習パラダイムへの転換。学習パラダイムへの転換と『深い学び』個性的な学力を目指した」である。
各氏の論文のテーマを並べただけでも,考えるヒントになる。著名な人のばらばらの主張が,かえって本質を探るのに役立つ。(K・H)
(2017年4月26日)