教育研究所
№650「活用を期待する?」
学習指導要領は,これまでは目次に続いて即「総則」以下本文(各教科等)となっていた。それが,新学習指導要領(平成29年3月31日告示)から「前文」が登場したそうだ。というのは,想定外だったので飛ばしていたのだ。早速確かめてみた。
読んでみると,内容は,「学校教育基本法第1条の引用」,「同第2条1~5の引用」,「これからの学校の責務と教育課程の意味」,「社会に開かれた教育課程の必要性」,「学習指導要領の意味と役割」となっている。尊敬するT氏によると,「何の意味があるのか,書店で売っている本の帯封の様なもので,それ以上でもそれ以下でもない!」と評していたことを確認した結果となった。
それよりも,締めくくり「......広く活用されるものとなるよう期待して,ここに小学校学習指導を定める」である。学習指導要領は,最低限としての「法的拘束力を持つ」のではなかったのか。従って,これを超えることはあっても取り扱わないことは原則としてないはずだ。だとすると「広く活用されることを期待して」は?!(K・H)
(2017年6月5日)