教育研究所
№667「学びに向かう力・人間性等?」
現行の学習評価では,例えば算数科の学力の中身は,「算数への関心・意欲・態度」「数学的な考え方」「数量や図形についての技能」「数量や図形についての知識・理解」と考えられる。
これが,新学習指導要領になると,資質・能力の3つの柱や教科目標の構造からして,やはり3つに再構成されるのだろうか。「数量や図形に関する知識・技能」と「数学的な見方・考え方」はわかる。しかし,「算数の学習に主体的に取り組む態度」あるいは「算数の学習に主体的に取り組む態度・人間性(?)」では,しっくりこないような気がする。
現在の「算数への関心・意欲・態度」の趣旨は,文科省の「通知」によると「①数理的な事象に関心を持つとともに,②算数的活動の楽しさや数理的なよさに気付き,③進んで生活や学習に活用しようとする」(注:○数字は筆者)と読み解くことができる。ということは,「算数への関心・意欲・態度」を評価する際に,上記①②③を視点に子供の学習状況などを観察し,評価資料を蓄積し,根拠のある評価をすることができる。
「算数の学習に主体的に取り組む態度・人間性」がどのような観点(表現)となり,その趣旨がどう説明されるか,果たして「人間性」が評価対象になり得るのか? など,学校現場としては,大きな関心を持って待ち望んでいるところである。(YAYU)
(2017年6月28日)