教育研究所
№683「基本をもっと大事にしたい」
プールの季節がやってきた。N小学校に勤務していた時に,プール(水泳)指導に関して「器具を使っての水泳指導」と「自由遊泳の時間」のことを検討したことがある。
あれこれ話し合ったとき,「器具を使って指導するときと,自由遊泳は,一度に入れる人数を少なめにして,安全確保を優先させてほしい」と発言(指示)すると,多くの教員から「それでは。おもしろくない。子供たちが楽しめない」と反発があった。さらに,「面白くなくても結構。安全を確保し,元気に子供を帰宅させることに勝る大事なことはない」と強く指導(指示)した。お蔭で,5年間,生命に係わる事故がなかった。子供の生命を預かる学校では当然のことで,「生命の危機管理の基本」を,もっともっと大事にしたい。
新聞・TV報道によると3月の高校生ら8人の雪崩事故(教員の知識不足と計画・実施・指導が教育員会から指弾されている),6月の病院のO型の患者にB型の血液を輸血した医療ミス(因果関係は調査中)などがあり,「基本を軽視した人災」との見方がある。どんなに謝罪しても,何よりも大事な生命は家族のもとに帰っては来ない。(YAYU)
(2017年7月25日)