教育研究所
№685「匂ってください」
朝の定時ニュースの後に,TV局の開催行事の番宣(番組の宣伝)の後に続いて,アナウンサーが「どうぞ,是非,見に来てください」と言った。
学校の国語の時間に敬語を習ったばかりの孫娘が,これを聞いていて「どうぞ,是非,見においでください」かな「それとも,どうぞ,是非,おいでくださいか」かなと,独り言を言っている。どういったらよいものか?
その晩,スポーツをした汗だらけの運動着の匂いを気にしている大柄の大人(女性らしき服装はしているが性別不詳)に,可愛い女子タレントが,脱臭効果のある洗剤で洗った運動着を「ほら,何ともないでしょ」と見せるCMを視た。そのタレントは「ホラ,匂ってください」と言ったのである。「嗅いでみてくださいじゃないの?」と言うと,孫娘が「嗅いでくださいじゃ,ちょっと嫌な気がするな。それに,嗅いででは,聞きにくいから,匂ってくださいとわざと言ったんじゃないの?」「それから,ジージみたいに文句ばかり言う人が,きっと話題にしてPRになると思ったんじゃないの?」と,今度は深読みをした。
まあ,いずれにしても,日本語の使い方に興味・関心を持つことはいいことだ。(K・H)
(2017年7月27日)