教育研究所
№689「DIY 何これ?」
この前,7時半頃,DIYについて放映していた。担当のアナウンサーが,DIYは昔流にいえば日曜大工のような意味で,「Do It Yourselfの略で,専門家に頼まず,素人が自分で生活空間を快適にする工事をすること」と,解説していた。やっぱり,日曜大工のことではないかとぼやいてしまった。
横道にそれるが,その際,女子アナが「私,こう見えても,素人なんです」と,自分がDIYのできないことを吐露していた。でもその言い方おかしいよ? 素人に見えても本当は玄人並みの場合「私,こう見えても,けっこうできるんですよ」という表現になるのが正しいのではないでしょうか。「こう見えても」の使い方が×。プロのアナウンサーではなく,素人のアナウンサーだったのか・・・。
ところで,日曜大工,素人大工,趣味の大工で十分通じるのに,なぜ,DIY(Do It Yourself)を敢て導入するのでしょうか。明治時代の「哲学(西周が,philosohia智を愛するを哲学と訳した)」や「野球(Baseballを1871年英語教師ウイルソンが旧制第一高校(現在の東京大学の前身)の学生に「打球鬼ごっこ」として紹介したという説,正岡子規が元気なころ,捕手として野球に打ち込んでいて,本名の升(のぼる)から「の=野,ぼる≒ボール=球で,升を「野球」としたと不確かな説もある)」など,見事に日本語にした例もある。
今は,カリキュラム・マネジメント,アクティブ・ラーニング,パブリックコメント,バランスよく,リフレクション,プログラミング教育,アプリケーション,コーディング,ヒアリング,インクルーシブ教育システム,コンピテンシー,クリティカル・シンキング,パフォーマンス評価,等々とそのまま使われている。日本語がグローバル化に向けて進化している証であると言うが,後期高齢者には辛い。(YAYU)
(2017年8月8日)