教育研究所
№694「九寨溝の大地震」
2004年の今頃,「九寨溝・黄龍の旅」という2名以上催行というツアー募集があった。まだ知られておらず申し込んだのは老妻と私の二人きりで,旅行社は採算が取れなかったろうが,中国側案内人と私たち旅行者とのゆったりした楽しい一週間の旅だった。
成田空港→広州→成都(ここは1978年に「日中友好の翼」の一員として訪問した。劉備と諸葛孔明を祀った武侯祠,杜甫草堂を再び訪れ感激した)→九寨溝(長湖,五彩池,諾日朗瀑布,原始林,五花湖,珍珠灘瀑布,鏡湖,老虎湖,チベット集落,老妻は様々な植物や花を観察して大満足)―130㎞をバスで3時間半,ボンベを購入し酸素を吸いながら標高4500mの山越え→黄龍(旧勾配のため昇りだけ駕籠(有料一人300元)に乗った。五彩池,石塔鎮池,黄龍古寺,玉翠彩池,婆事映彩池,洗心洞瀑布,迎賓彩池,洗花池群など観光。担当の二人がとても親切だったので質素なお礼の夕食会)→成都→広州(中山記念堂,陳氏書院)→成田という駆け足の旅だった。
そのような思い出深い九寨溝が大地震に見舞われ,多くの人命が失われ,人家や道路,生活環境が大きく崩壊したとの報道に接し,心が痛む。行く先々での現地の人の「心からのおもてなし」を思い出すにつけ,できるだけ早い復興を心から願うものである。(K・H)
(2017年8月24日)