教育研究所
№695「分かっているつもりのキーワード」
少し前,「今どきの「カタカナ語」これでスッキリ」(教育情報シリーズ170号)という8ページ物を発行したところ,教育新聞にも取り上げられ学校現場から重宝がられた。中教審答申や学習指導要領を始めとして「カタカナ語」が多用され,学校現場は四苦八苦している。言葉は,正確な意味の理解と使い方が重要である。「カタカナ語」に限らず,分かった振りをしてミスリードされないように心したい。
ところで,校長・教頭の職務,いじめ防止対策,学校評価,人事評価制度(人事考課制度ということもあるが,平成15年4月法改正によって人事評価制度の統一された)など教育制度や教育活動,学校組織,勤務条件等について,その基準(法的意味や運用など)は法令等に規定されている。しかし,いざ「ストレスチェック制度」などという言葉に出合うと,分かっているつもりが「はて?」と,理解の曖昧さに戸惑うことが少なくない。
教育法規に関するキーワードも同様である。そこで,「頻出!教育法規キーワード83」(教育開発研究所 本体2000円)を座右において,その都度念のために確認することにしている。管理職や管理職を目指す中堅教員,自発的に研修を進めている教員向けに「重要な83のキーワード」を厳選し,「キーワード」→「根拠法規と条文」→「簡明な解説」そして「確認問題と解答」と,確実に理解できる仕掛けになっているすぐれものである。
興味・関心のある人は,本書を基本にして,更に学び,自分流の「教育法規キーワード」を作成することもいいかもしれない。(H&M)
(2017年8月25日)