教育研究所
№702「悩ましいカリキュラム・マネジメント」
中教審の答申(平成28年12月)と新学習指導要領告示(平成29年3月)以来,「カリキュラム・マネジメント」と,「主体的・対話的で深い学び(答申ではアクティブ・ラーニングだった)」が世間では話題になっている。
教育課程のPDCAでなくなぜカリマネなのか,今更なぜ主体的・対話的で深い学び(AL)なのか,文科省担当官や識者の御高説を読み込んでも一時はわかったような気にはなるもののすっきりとしないのは私だけだろうか?(「そうだよ!」みんな分かっているよ!という点の声が聞こえてくるような気がするが)
時宜を得て「小学校時報2017年8月号」では,特集「カリキュラム・マネジメントを推進する学校経営―主体的・対話的で深い学びによるカリキュラム・マネジメントの推進―」を組んでいる。もっとも,全連小年間共通主題が「新たな知を拓き,人間性豊かな社会を築く,日本人の育成を目指す小学校教育の推進」で,具体的には「カリキュラム・マネジメントを推進する学校経営―主体的・対話的で深い学びによるカリキュラム・マネジメントの推進」ということであるから,1年後には,私のような者にもストンと腑に落ちるという状況に,日本中の公立小学校の殆どがなっているに違いないと期待している。
本号の遠藤真司教授の教育論壇,鈴村邦夫校長の先行実施の報告,野寺克美校長の研究報告,今津秀紀校長のカリキュラム構成に加えて,会員の声(廣田典代,宮越忍,長谷川裕久,須股哲史,伊瀬真朝美,山田芳昭,大田紀子,上西誠,高居博昭,森江一史の各校長)の短文の中にきらりと光るモノが沢山あって多くを学ぶことができた。(H&M)
(2017年9月7日)