教育研究所
№703「合理的配慮は,理解を超えて,実施の段階へ」
「障害者差別解消法」が施行(平成28年4月)されてもうすぐ2年を経過しようとしている。この中で強調されている「合理的配慮」について,学校現場では,どのように理解が共有化され実践されているのだろうか。
このことに,東京都板橋区教育委員会が,合理的配慮の実施段階への移行を目指して「障害者差別解消法ハンドブック」を作成し,「通知」による教育行政を超えて各学校を具体的に指導・支援している。
内容は分かりやすく,「障害者差別解消法の趣旨と概要の説明」「障害者解消法が施行されるまでの10年の経緯の説明」「障害者差別解消法の内容の解説」「合理配慮に関する9つのQと分かりやすいA」「小・中学校の具体的な学習活動や指導内容,生活指導で活用できる合理的配慮の事例の紹介」「直感的に理解できるようにイラストで解説した合理的配慮と基礎的な環境整備」で,ベテラン教師はもちろん若手教師にも分かるようになっている。
この素晴らしいハンドブックを,ユニバーサル・デザイン(参考:教育情報シリーズ161号「困った子ではなく,困っている子」教育出版教育研究所)に基づいた授業づくり,生活指導・支援と合わせて活用するように,あちらこちらで宣伝している。頼まれたわけでもないのに・・・。(H&M)
(2017年9月8日)