教育研究所
№705「永遠の平和を」
1学期の終わり頃,小5の孫に「家の人に聞いた戦争体験の作文」が宿題に出た。ジージは,B29の襲来のサイレンで防空壕に逃げ込んだことを話した。太平洋上の小さな島で生活をしていたので,危機感はあったが,空襲には一度も出会わなかった。東京に飛来していくB29を見上げていただけである。
バーバの体験は,すざましいものだった。3月10日,東京(池袋)は激しい空襲を受けた。これはいつもと違うと判断した母親の判断で,体に水をかぶり濡れたタオルを体に巻いて,母親と子供3人で近くの神社の森に逃げ込んで助かった。いつもの防空壕に逃げ込んだ人たちは,気の毒に全員亡くなった。しばらくして静かになったので自宅に帰ると家は跡形もなく,お釜の中の御飯がふっくらと炊けていたそうだ。
孫は,バーバの体験を綴り,提出した。そして,2学期の始業式の際に,みんなの前で,その作文を朗読した。そのうえ,市の平和文集「いま,語り継ぎたいこと~戦争と平和~」にも掲載されることになった。
文末には「そして,今の平和の時間が,永遠に続いてほしいと思いました」と,結ばれていた。本当にそうだね!(K・H)
(2017年9月12日)