教育研究所
№710「12歳の少年が書いた教科書」
尊敬しているFNさんから「これは,中学生が書いた量子力学の本だよ。難しいよ!」と,近藤龍一少年が書いた「12歳の少年が書いた量子力学の教科書(ベル出版 本体:1600円)を渡された。
帯の「10歳にして年間3000冊の読書」(1日約10冊読んだことになる,高校時代に友人の姉に「僕は去年10000頁読んだ」と言ったら,「そんなバカな,物理的にあり得ない」と一蹴された経験がある)と,ぺらぺらと開いて「難しい数式」(整数・小数・分数の四則計算がせいぜいの小学生が,高校生・大学生でも難しい数式を!天才か?と)が溢れているのにびっくりした。
量子力学の「入門書」と「専門書」の中を繋ぐ「中間書」として書いたという本書は,「はじめに」あるように数式を飛ばして読んでも,結構楽しめる。
113冊の参考・引用文献も明記されており,これらを引用し,再構成したものであることが分かる。著者が,これらを土台として,しかるべき時に量子力学(別の分野でもよいが)の研究に取り組み,創造的な成果を上げ,再度私たちに示してくれることを期待したい。頑張れ!! (K・H)
(2017年9月20日)