教育研究所
№731「教材管理室からカリキュラム管理室へ」
館山市立北条小学校は,昭和50年代の東浦町立緒川小学校に並んで先進的な教育実践で全国的に名の知られた学校である。若い頃,著書や雑誌の記事で多くを学ばせていただいた。
最近,北条小学校の教務主任庄司智和先生のレポート「カリキュラム管理室を中心に指導の平準化と授業改善を積み重ねる」を読んで,伝統は続いているんだなと,「これが本物だ!」と思った。
40年前くらいに,大学の先生と教員で作った研修団を組んで,ドイツ,イギリス,フランスの教育視察(教育委員会訪問,小中学校授業参加・教員との懇談)をしたことがあった。そのメンバーの一人に北条小学校のT先生が参加していて,教材の共同開発・作成,そして「教材管理室」によって共同管理と活用の話を,ミュンヘンの大きなビヤホールでハイネケンの大ジョッキを傾けながら熱っぽく語っていたことを懐かしく思い出す。
庄司先生のレポートを読んで,「カリキュラム管理室」と表札は変わっても,創造性ある教師集団は今も生きていて,時代の先頭を走り続けているんだと,敬服してしまった。(その時だけの受けねらいを念頭に置いた研究や取り組みを排して,子供たちに質の高い教育を保障し続ける学校づくりを目指したいものである。と,身体も脳味噌もご主人様の言うことを聞かなくなった後期高齢者は小さな声で,つぶやく次第である...。)(H&M)
(2017年11月13日)