教育研究所
№749「PDCAへのこだわり」
「教育課程のPDCA」と「カリキュラム・マネジメント」の違いがいまだ理解できず,長年続けていたある研修会の講師を「長い間ほんとうにありがとうございました」と丁重に断られることになった。
もともと,PDCAは,アメリカの統計学者のWエドワーズ・デミング博士(物理・数学の博士)が,新経営システム論の「設計」→「製造」→「販売」→「調査」を「P(実績や将来予測をして計画する)D(計画の実行)C(評価)A(改善)」として提唱したものらしい。
これを,日本の品質管理の先駆者のひとりである石川馨博士(工学博士)が,1981年頃に会社的品質管理としてPDCAを提唱している。
後に,Wエドワーズ・デミング博士は,「Plan-Do-Check-Action」を改善して「Plan-Do―Study―Act」へと発展させ,評価段階(C)では,むしろ「そこから何かを学習ぶこと」の重要性を強調した。
実態調査や情報及び学校評価を基にした目標を達成するための「P:計画」→計画をよりよく実現するための「D:実行」→過程における状況や目標の実現状況を捉える「C:評価」→PDCを一層効果的にしさらに発展させていくための「A:改善」で,何処に不備があり,何が不足しているのかを,じっくり考えてみたいと思っている。(H&M)
(2017年12月8日)