教育研究所
№756「教員の働き方改革のポイント」
教員の働き方改革について,専門家(法政大学キャリアデザイン学部教授児美川孝一郎)は,次のような問題提起をしている。
★1「教員の働き方の問題は,20年以上前から注目されてきた」「2013年OECD国際教員指導環境調査&2017年文科省教員実態調査の結果,過労死水準の長時間勤務をしている教員の割合の高いことが明らかになった」など,今に始まったことではない。ところが,★2「教員の多忙化問題が,過剰な時間外勤務のみに集中し,働き方の質的問題からそれていることにこそ問題がある。その結果,部活動の外部人材投入,タイムカード導入,教特法を改正し教員に残業代を支払えなどとの主張があるが,これでよいか」と問い,学校運営や教育活動の体制,教員管理の在り方など質的な面への取り組みが必要であると。
なるほどと思う。幾つかの国の事情を知るだけで,一般化するつもりはないが,教員の仕事を「各教科等の授業などを通して児童・生徒に質の高い教育を保障する」ことに特化していることに学ぶ必要があるように思われる。(注:詳しくは,学事出版「高校教育2017年12月号」を参照されたい。)(H&M)
(2017年12月19日)