教育研究所
№759「校内研究のヒント」
校内研究には,教員で2校,校長で2校,直接関わった。教員時代は,先輩について行くだけで精一杯だった。1校目「算数科:文章題を解決できる児童の育成(現在の問題解決学習につながる研究)」&「特別活動:子供を意欲的にする学級経営の充実」,2校目「発展的学習能力の評価(現在の学習評価の充実につながる研究)」&「豊かな人間性を育てる教育課程の作成(「ゆとりの時間」の開発,算数科の問題解決学習を担当)」の4つのテーマだった。
教員時代は,研究活動をどのように進めたらよいか迷った(困った)ものである。その時,頼りになったのが,平成のはじめ頃(?)福岡県教育センターが発行した研究紀要「校内研究の進め方」であった(その後2013年頃,ぎょうせい「校内研究のすすめ方」として刊行されている)。特に,研究仮説についての考察は「目から鱗」ものであった。
校長時代は,「ゼロから始める校内研究」に悩んだ。これを救ってくれたのは,東京都教育庁指導部が進めていた「教育研究員研究報告書(幼・小・中・高校別,各教科領域別各35人の教育研究員が1年間研究した報告書)」&「教育開発指導資料(幼・小・中・高校別,各教科領域別各10人の教育開発委員が1年間研究・開発した資料集)」であった(現在は実施されていない)。この報告書や指導資料を紐解き,そこを出発点として校内研究を進め大変役立った。
先行研究に学び,自校の子どもたちに質の高い教育を保証する教育実践(授業)を「どこに向かって(目標,研究主題)」「何を(内容)」「どのように(具体的な方法)」進めるを創造・開発して進化させるという発想は,これからも大事にしたい。(H・K)
(2017年12月22日)