教育研究所
№789「いじめはあるか?」
孫との会話である。「いじめられたことはあるか?」「ない,意地悪をされることは時々ある」「いじめを見たことはあるか?」「ない,僕の組は,みんなうまくいってるよ」「いい学級だね」「グループは違うけど,それぞれ楽しくやっているからね」と。
要するに,仲良しグループがいくつもあって,それぞれ気の合う友達と楽しく過ごしているので,「いじめ」はないというのである。
学級担任の先生の指導が素晴らしいようである。「でも,みんなで協力することもあるんじゃないの?」「そりゃああるさ,そういう時は普通にやればいいんだよ」「仲良しグループでなくても,遊ぶことはあるの?」「当たり前でしょ,一人でいる友達に一応『はいる?』と声をかけるよ。本人次第だけどね」「すごいね,しっかりしているね」「担任の先生が,学級活動や道徳で,いろいろ考えさせてくれるんだよ」「いい先生だね」「まあね」という具合である。
「べき論」でなく,事例や体験を通して,仲良しグループを超えて,協力学習,協同作業,親切や支援(手助け),福祉,貢献,社会参加などについて具体的に考えさせ,議論させ,体験させて,学ばせ,気づかせ,感得させたいものである。(H・K)
(2018年2月16日)