教育研究所
№792「誰か教えて,後期高齢者の疑問?-1」
教員の働き方改革が中教審(特別部会・小川正人部会長談,2018年1月16日讀賣新聞朝刊)で検討されている。その中で,次の2点に疑問を持った。
その1,学校業務の仕分けと役割分担が,妥当かどうかである。<学校が担う;登下校の見守り・放課後や夜間の見守り・給食費や教材費などの徴収や管理など・地域ボランティアとの連絡調整,担い手:自治体,教育委員会,保護者,地域,警察など>,<学校の業務だが必ずしも教員が担う必要はない;調査や統計などへの回答・休み時間の対応・校内清掃の指導・部活動指導,担い手:事務職員,地域ボランティア,部活動指導員ら>,<教員の仕事だが,負担軽減が可能;給食時間の対応・学習評価や成績処理・学校行事の準備や運営・進路指導・支援が必要な子供や家庭への対応,担い手:事務職員,外部の支援スタッフら>。方向性はわかるが,学校現場が分かっているのだろうか?
その2,「今の学校の状況からみれば,教員が不足している。(略)本当は教員の定数増を行い,丁寧に子供に向き合える環境を整備すべきだと思うが,厳しい財政事情もあり,そうした正論に核を据えられなかった苦しさもある」。未来を担う子供の教育より優先すべきことには,何と何があるのだろうか。「子供のためになるか?」を学校経営方針の判断基準にしてきた後期高齢者の自分には,この論理は?...。(H&M)
(2018年2月21日)