教育研究所
№814「親子さまざま」
少しすいた電車の中の出来事である。
Aさん親子は,父親と5・6歳の兄弟である。父「早く乗れ!」「こけないように,其処につかまれ!」と命令口調である。兄は,おびえたような表情で父親の顔を窺っている。弟は泣きそうな顔をして棒にしがみついている。その後も親子に会話は全くなかった。もう少し,楽しく会話ができないものだろうか。いつも無愛想な私でさえ,そう感じた。
Bさん親子は,母親と4・5歳の姉妹である。「はい,危ないからお母さんにつかまりな!」「まわりの人にぶつからないようにね」と,姉妹は左右の手につかまって,母親がよろけそうである。「ママ~,ママの手つめたいね。あたためてあげる」と姉妹が,母親の手をしっかりと両手で囲んであげていた。周りがうるさく感じるほどアレコレ話も弾んでいた。ほのぼのとした雰囲気が電車の中に充満した。
我が家は,孫兄弟に甘く見られて,我がままに振り回されている。でも,他人や社会に迷惑を掛けないようにと,それだけは厳しくいっているが,先のことはわからない。(H・K)
(2018年3月29日)