教育研究所
№845「改竄と修文」
日本中を「文書の改竄」が走り回っている。某大臣は「改竄なんてどこ(役所&民間)にもあることで、やった本人個人の資質の問題である」と断言しているが、素直には受け止められない。「目的」があってやることで、誰も個人のためにやっていないからである。
ところで、山本五十六の言葉として「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」は、リーダーの理想像として語られている。自分を含めて多くの人が信じて疑うことがない。
最近、上杉鷹山のことを調べていたら、実は、「してみせて、言ってきかせて、させてみる」ということを言っていたということが分かった。それを山本五十六が言い換えたらしいのである。これは改竄ではなく、より良く学べるように修文(注:学問や芸術を身に付ける、礼儀や法度(はっと)を整えるの意味があるが、此処では文章を整える、遂行するの意に用いている)したということであろう。
上杉鷹山の言葉に「なせば為る 成さねば為らぬ何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」(注:意味は「やろうと思えば、何事もできる。できないのは、やろうと思わないからである。やろうとすることは、他の人のためではなく、自分のためである」)である。確かめたわけではないが、上杉鷹山を、トランプ大統領ではなく、ケネディ元大統領が尊敬していたそうである。 (K・H)
(2018年5月28日)