教育研究所
№852「『では』の守」
常識にとらわれない管理職になるべきだという主旨の提言を読んだ。(後期高齢者のせいか,何処で読んだのか,何方のご高説か思い出せない。)
中教審答申「では」,新小学校学習指導要領「では」,中学校学習指導要領解説○○編「では」,文科省の通知「では」,教育委員会の指導資料「では」,前の学校「では」,アメリカの小学校「では」,○○教授の研究論文「では」等と,私たちは,「『では』の守」になって,常識や過去の体験,通知や資料を根拠にして物事を判断している向きが少なくない。過去の経験や常識にとらわれ過ぎるなと言う意味では,その通りである。
ところで,経験や常識から示されたことを基にして判断し,進めることは必ずしもまずいことだとは思わないが,「批判的読解(クリティカル・リーディング)」や「批判的思考(クリティカル・シンキング)」をして,吟味し,評価し,必要な新しいことを取り入れればそれはそれでいいような気がする。
むしろ,コペルニクス的な創造を目論まず,半歩の進歩を積み上げていきたい。そういう中に,びっくりするような飛躍的進化が起きるかもしれない。
学校経営は,常識や経験則を傍において,小さな新規導入を付け加えていくことが多いのかもしれない。勿論,天才的なリーダーの大きな改革・改善・創造に出会ったら謙虚に学びとっていくつもりである。(K・H)
(2018年6月11日)