教育研究所
№861「色々あるもんだ!」
朝,ほとんど同じ時刻に,同じ道を通ってバス停に向かう。いつもの顔ぶれとすれ違いながらの300メートルほどである。この僅かな道のりにも様々な人生模様がある。
最初に出会うのは,黒い乗用車の高齢者(女性)で,2車線の左側をスレスレに歩行者無視で走ってくるので,住宅の玄関に一時避難する。次に出会うのはもっと危ない。年長くらいの子どもを後ろに載せたママチャリが,右側を歩いている自分にぶつかりそうになりながら,結構なスピードで追い抜いていくからである。もちろん,毎日のことなので,右側の塀スレスレに歩くことにしている。
三番目は,お父さんが「行ってらっしゃい」と送り出し,20代後半(?)の娘さんが「......」と無言ででかけていく風景である。いくつになっても父親は娘に甘いものだ。もう少し行くと,中学生(制服・男生徒)と小学生(高学年の女児)の兄弟に出会う。どちらも,私とは話したこともないのに元気よく「おはようございます!」と挨拶してくれる。「ああ,おはよう,今日も元気で!」と返すことが普通になってしまった。
最後は,散歩帰りの高齢者(男性)で,手にスーパーの袋を持っていて,その中にはゴミが詰まっている。街で目にしたゴミを拾ったに違いない。「ありがとうございます」と,声に出さないでお礼を言うことにしている。
約7分後バス停に着き,2~3分後にバスが来て,いつものように乗り込み,平凡な一日が始まる。(H・K)
(2018年6月25日)