教育研究所
№867「見習いたい」
太平洋上のミクロネシア地域に,島々からなる親日的な国で知られるパラオ共和国がある。
パラオに旅行した中学生12歳YT君の体験的感想を紹介しよう。(購読している読売新聞2018年6月2日から主旨)
自動車が横断しようとする歩行者に「どうぞ!」と譲るそうである。逆に,歩行者が自動車に「どうぞお先に!」と譲るそうである。人間も,自動車も,どちらも譲り合うことを体験して,「優しさ(温かさ,思いやり)」を感じ,感激したそうである。素晴らしい感性である。
日本では2020年にパラリンピック・オリンピックが行われるが,このような「優しさ(温かさ,思いやり)」を感じられるようにしたいと,勧めている。
そういえば,最近の日本(東京だけかもしれないが),信号がなければ歩行者が渡ろうとしていても自動車は停止してくれない。歩道を,歩行者を無視して自転車がスピードを緩めず走り抜ける。スマホに目を落としながら耳にイヤホンを入れ,片手運転の自転車も結構見かける。
電車に乗ろうとすると,乗降者に無関心で,ドアの両側にへばりついてスマホに夢中になっている。座席に座るのに,「譲り合って...」という車内放送を無視して,ゆ~ったりと坐る人,荷物を座席に置く人,長~い足を投げ出す人と,自己チューの人に出会うことは,毎日のことである。
2020年からと言わず,YT君の言葉を,今からから実行したいものである。(H・K)
(2018年7月3日)