教育研究所
№873「門前の小僧,習わぬ経を読む」
お寺の門前近くに住む子供が,毎日お寺の本堂から漏れ聞こえてくるありがたいお経を聞いているうちに,「なむみょうほうれんげきょう(南無妙法蓮華経)...」と諳んじてしまったということを指している。
転じて,「平素見聞きしている(体験している)と,いつの間にか分かる(解る,知る,できるようになる,本質が見えるなど)」ということであるらしい。
また,子供に限らないが「環境が人の与えることの影響は大きいものがある」という意味もあるらしい。
ちょっと飛躍するかもしれないが,リーダーのものの考え方や判断に毎日接していると,それが従業員の労働意欲や創造的働き方に大きな影響を及ぼすに違いない。A市のB小学校のC校長先生は,働き方改革を他校に先駆けて実現しようとして,「8時以前の出勤,午後7時以降の居残り(残業)は禁じる」を徹底しているそうだ。形式的に導入したことに教職員はかえって息苦しくなっているようだ。もっと,物理的なことではなく,「柔軟に実質的(業務の内容の精選・断捨離による改善)にしてもらいたい」とぼやいていた。
学校は,もっと,「企業の従業員の職種などの特性」に応じた柔軟な働き方改革に学んでほしいものである。(H&M)
(2018年7月27日)