教育研究所
№884「儲からない仕事は絶対にやらない」
新将命の「リーダーの教科書」を読んだ。その中に「絶対にやってはならない仕事」の5つの1つとして,「⑤儲からない仕事は絶対にやらない」というのがあった。
企業は営利を目的とした組織であるから,部下から面白くてユニークなアイディアが出てきても,儲からない仕事はやるべきでないと断定している。会社の商品やサービスを,顧客が価値を認めてくれれば,必然的に儲けにつながる道理である。だから,儲からない仕事というのは顧客満足を果たしていない仕事なのだそうだ。
著名な著者の言説であるが,素人には全くわからない。だって,「儲からない商品やサービス」だということを,どうやって判断するのだろうか? 儲かる商品やサービスは,どうやったら作り出せると考えているのだろうか? 部下の面白くてユニークなアイディアが,「儲からない商品やサービス」と断定してストップを掛けるなら,リーダーである上司が,「このような商品やサービスを作りなさい」と,具体的に指示すべきである。それなくして,部下の商品開発の提案に根拠も示さず,「儲からないから駄目!」とダメ出しをしているのは,リーダー失格ではないかと考えるが,如何なものか。(注:後期高齢者の勘違いに違いないので,著者には,心からお詫び申し上げます。)(H・K)
(2018年9月7日)