教育研究所
№893「よいと思っていたが,実はよくなかったこと」
東京都教育委員会が作成した「SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料」を読んで,大昔,小学校担任をしていた頃のことを何とも言えない懺悔(後悔)の念いっぱいで回想しています。今更教え子たちに「ダメ教師(だった)の自分を許してくれ」といっても,取り返しのできないことはわかっていますが・・・。
現在,担任をして子供と対話をする機会の多い先生,子供から慕われ何かと相談を持ち掛けられる先生,けがや病気の治療で子供と接していながらついでに何か相談されることの多い保健室(養護教諭)の先生,教育相談や保健師の先生,学習支援の先生,先生方が素晴らしい子供の支援をしていることは百も承知しています。が,敢えて「SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料」の中にあった「言ってはいけない言葉例」を,昔ダメ教師の老婆心から紹介します。(注:括弧内は,個人的に子供の声を代弁したものです)
★「がんばれ(がんばれないからそうだんしているのに!)」,★「命を粗末にするな(でも,じさつしたいくらいこまっているんだよ,それをなんとかしてよ!)」,★「逃げてはダメだ(逃げてなんかいないよ,どうしたらよいかわかんないんだよ!何とか助けてよ!)」,★「そのうちどうにかなるよ(もう待てないよ!今困っているんだ,今すぐ何とかしたいんだよ!)」,★「ご両親や友達が悲しむよ(そんなことわかっているよ,悲しまないようにするには,今の僕の困っていることが解決できないとダメなんだよ),★「そんなことを考えちゃダメ(じゃあ,どうすればいいの?そのことをおしえてよ!)」。(H・K)
(2018年10月1日)