教育研究所
№909「前提条件なしに......」
国際会議でP大統領が,突然(ほんとは以前から考え,タイミングを図っていたらしい)「前提条件なしに,・・・しよう」と切り出した。A総理は苦笑いするだけだった。直後,J国のS官房長官は,これまでの立場(ことの交渉の道筋)を,記者会見で再確認する発言をしていた。
その日,高田馬場駅近くの居酒屋で友人数人と雑談をしていた。店のTVがそのことを報じていた。隣の席に悪酔い気味の学生グループの一人が,「俺がA総理だったら・・・」と口を開き,「なんというんだよ!」と周りから冷やかし気味に促され,「もちろん,大賛成だ!自分の国土である島伝いに貴国に行き,調印式に臨みたい,と言うよ」と。結構受けて,その学生もまんざらではない表情だった。
君たちの大学に政治学部があったら,「ぜひ学問を積んで,何年か後の総裁選に立候補してくれ」と言いたかったが,孫から「余計なことを言って,争いごとに巻き込まれないように!」と,日ごろから言われているのを思い出し,喉まで出かかっていた言葉を,サンマの塩焼きと一緒に飲み込んだ。
(YAYU)
(2018年10月25日)