教育研究所
№919「運転席から手で合図」
朝の散歩の帰り道,トラックの運転席からドライバーがこちらに向かって優しく手を振っているのが見えた。何だろうとあたりを見回してみた。
よく見たら,トラックはウインカーを点滅させながら右折しようとしている。左側の歩道をお母さんと小さな男の子が手をつなぎ歩いていたのだ。
そうだよな,こんな老人にドライバーがやさしく手を振るなんてありえない。ドライバーは,男の子に手を振って「ちょっと待ってね!」と合図をしていたのだ。男の子もニコニコしながら大きく手振って応えていた。お母さんは,ぴょこりと頭を下げたように見えた。
どうということのない事柄であるが,トラックのドライバーのクラクションをけたたましく鳴らさないで注意を促した行為も,それに応えた男の子とそのお母さんに「人間らしさ」を感じた。
おっとっと,それを見ていた後期高齢者の私は,前から来た自転車にもう少しでぶつかりそうになった。ひとのことより自分のことにもっと気を使わなければなりませんね。(H・K)
(2018年11月16日)