教育研究所
№920「職人気質,今いずこ」
建物の基礎工事に手抜きがあった。自動車の製品検査に手抜きがあった。免震工事の重要な部品にデータ改竄があった,というより,不十分だとわかっていながらその部品を何年もごまかして使い続けてきた。こんなことで新聞やTVはニュースに事欠かない状況である。
C国の製品や食品の一部がどうも??と話題になっているが,日本人のまじめさ,正直さ,誠実さは,いったいどこに行ってしまったのだろうか。他人のことなど批判している場合ではないだろう。このままでは,「Made in JAPAN」をみて,世界中から「これはダメだ!」とはじかれてしまうことになってしまう。
父親も義兄も職人だった。「そこまでやらなくても...」と,母や姉から言われていたが,「俺は死んでも,俺の作ったものは残る。作ったものに恥をかかせたくない」と,頑固に丁寧さ(正確,丈夫,注文通り,美しさ・見栄え)にこだわっていた。「職人気質」というものだったに違いない。
こういう内容は,道徳科の教材にはできないのだろうか? 道徳教育の研究者,道徳科の教科書編集に携わっている方々,道徳科の授業づくりに意欲的に取り組んでいる先生方,暇なときに少し時間を割いてください。(H・K)
(2018年11月19日)