教育研究所
№926「偉人と俳人と廃人」
古い話だが,江戸時代に賭博の罪でM島に流刑になった小金井小次郎のことである。小金井の出身だった小次郎は,小金井小次郎と呼ばれていたが,本名は関小次郎と言ったらしい。
小次郎は,川や泉がなく飲み水に困っている島民のために,ため池の作り方を教え,島民を渇きから救った。現在でも,伊豆地区に「小次郎池」として残っている。
また,燃料を枯れ木や草に頼っていた島民に,炭の焼き方も教えた。戦後しばらく(昭和20年から40年くらいまで)は,収入がなくて困っていた島民は,炭を焼き,東京へ売って生活の糧にしていた。
そんなことで,60年くらい前までは,小金井小次郎はばくちで流刑になったことは全く話題にならず,島の様々な面を改革してくれた人として語り継がれていたようである。
前置きが長くなった。このことを短文にまとめようとして,「M島では偉人として」のつもりで打ち込んだら,「M島で俳人として」と変換された。これはまずいと再度打ち込んだら「M島では廃人として」とひどい誤変換になった。
面白いといえばそうなのだが,友人等にメールで連絡する時などは,読み返して失礼のないようにしなければと,思った次第である。(H・K)
(2018年11月29日)