教育研究所
№939「プログラマーを養成するのか?」
新学習指導要領では,小学校に「プログラミング教育」が導入され必修化した。移行措置の1年間が過ぎようとしているが,学校現場の対応は,次のように様々である。
〇研修中で,ほとんど手を付けていない。
〇特定の教師は取組んでいるが,大部分の教師は無関心である。
〇とりあえず「小学校学習指導要領解説○○編」に例示されている事柄を実施した。
〇校内研究のテーマに取り上げて,チーム学校として取り組んでいる。
〇管理職の強力なリーダーシップのもと,プログラミング教育をはじめ,情報活用能力(コンピュータ活用力)育成に取り組んでいる。
小学校に導入された背景と目的を十分に理解したうえで,実施する「目標」「内容」「方法・体験」等を,吟味したうえで進めていくべきと考える。この教育は,プログラマーの養成を目指したものではなく,「プログラミング的思考力」を育てることにあるのだから。AIやIoTの真価を考えたとき,子供は紙と鉛筆,教師はチョークと黒板という旧態依然とした学習環境を超える必要は認めるもののこの中にある教育の根本的原理,発達段階に応じた適宜適時の実体験を大事にすること,原理に支えられたアルゴリズムの価値も忘れてはならないと,考える。(H&M)
(2019年2月1日)