教育研究所
№940「先輩の教えと詐欺防止方」
「母さん助けて詐欺」「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」などに騙されないようにと,NHKが善意の番組を,寸劇を交えて毎日のように放映している。
後期高齢者の私には,最初のうちは「なるほど!」「そう言われたら信じてしまうな!」などと大変勉強になった。しかし,そのうち,こんなに多くのことを頭に入れておき,「これは,あの時に放送していた手口だな,だまされないぞ」という状況になってきた。
それどころか,詐欺犯に巧妙な手口を考えるヒントを提供しているのではないかと思うようになった。「ストップ詐欺,騙されないぞ!」ではなく,結果論として「詐欺犯罪者養成基礎講座」になっていないかと危惧するのである。「じゃ~どうするの?」かって,それは簡単で孫や子供やその他の者から「お金,キャッシュカードのこと」などが要求されたら,「それは詐欺だから,家族か警察にすぐ相談すること」を進めることである。単純で効果のある防止策だと思うがいかがだろうか?
ところで,小学校教師になりたての頃,先輩から教えられたことを今でも鮮明に覚えている。それは,小学校低学年には,「鉄棒をするときは,このように持つんだよ。」と教えてもいいが,「こうして持つと手がはずれけがをするよ。」というように教えてはならないということだった。両方が頭の中に共存(混在)していて,いざという時に迷ってしまい,結果として間違いをして転落することがあるからだという。なるほどと思う場面が何度もあった。(もちろん,当然であるが,いじめをしてはいけない,人の物を盗んでならないということなど,はっきりと教えた。)(H&M)
(2019年2月4日)