教育研究所
№945「重いランドセル」
先日のY新聞の4コマ漫画は,小学生のランドセルに強い関心を持った観光客らしき金髪の初老の女性が,「背負いたい」といいだした。ランドセルを背負おうとして,手に持ったところ,余りの重さに手首を痛めてしまったという内容である。
この漫画を見て,2つの感想を持った。その1は,小中学生のランドセルやカバンの異常な重さである。試しに,小学生の孫のランドセルと,中学生の孫のカバンを持ってみた。ランドセルも,カバンもずっしりと重さを感ずるほどである。ランドセルは背負うから何とかなりそうだが,腰を痛めてしまいそうだ。カバンは,量っては見なかったが,10㎏を優に超えるのではないかという重さで,大人でも数分でばててしまいそうである。最近,文部科学省が,対策に乗り出したようであるが,「頭」を鍛える前に,「体」がおかしくなってしまいそうである。子供たちのために,何かいい知恵はないものだろうか。
2つ目はたわいのないことである。今から30年ほど前に,フランス,ドイツ,オーストリア,イタリアを,学校や教育委員会を訪問する研修団に夫婦で加わってヨーロッパを旅行した(主催者には申し訳ないが,研修団はまじめなものであったが,私たちは楽しい旅行気分だった)ことがある。
その折,ドイツの学校を訪問した際に,子供たちはランドセルを背負っているのを見たときに,ランドセルの形が日本の物と異なっていることに興味を持った。ドイツの子供のランドセルは,四角いカバンの持つところに両腕を通した背負う変わったものであった(日本でも,通勤途中に,カバンを背負っている大人がいることから容易に想像できるであろう)。ということは,4コマ漫画に登場した外国人は,少なくともドイツ人ではないと思った。本当にたわいのないことである。 (H&M)
(2019年2月20日)