教育研究所
№961「カルタいろいろ」
東京都瑞穂町立瑞穂第一小学校の子供たちが,郷土瑞穂の町の自然や工芸品などを題材にして,「めずらしい だるまをつくる 瑞穂町」などと五七五で,カルタを作ったそうだ。これは,教育委員会の方針で2017年度から始めたふるさと学習「みずほ学」の一環として取り組んだもので素晴らしい実践である。
そういえば,私も何年か前に,ふるさと三宅島から同じように子供たちの作成したカルタをいただいたことがある。あちこち探したが,どうしても見つからなかった。でも,押し入れの奥から「江戸いろはかるた」「かわいいたのしいどうぶつかるた」「おやじギャグかるた」が見つかって,孫たちが小さい頃,ワイワイガヤガヤと一緒に遊んだことを懐かしく思い出した(今はスマホでLINEとゲームで,爺婆の相手はしてくれない)。
カルタは,ポルトガル語のカルタが語源だとも,いやドイツ語のカルテが語源だといわれている。いずれも「カード」という意味である。カルタもカルテも,ラテン語のchartaが語源だとも聞いた。ということは,ラテン語を基にしたポルトガル語のカルタが語源だろうか。日本語では,カルタ,かるた,歌留多,加留多,嘉留太,骨牌などと表現されている。でも,一説によると,平安時代に二枚貝を合わせる「貝合わせ」という遊びがあり,カルタという遊びそのものは日本古来の伝統ある遊戯であるということだ。
内容も様々で,「い」だけを見ても,江戸かるたでは「犬も歩けば棒に当たる」,京かるたでは「一寸先は闇」,中京かるたでは「一を聞いて十を知る」,かわいいたのしいどうぶつかるたでは「いっぽんあし じょうずにひるね フラミンゴ」,おやじギャグかるたでは「いそいで べんとう たべんとー」である。余計なことでした。 (H&M)
(2019年3月28日)