教育研究所
№962「宇宙船地球号の思い出」
JAXAの「はやぶさ」初号の快挙に引き続いて,2019年2月の「はやぶさ2」の超快挙は日本のみならず全世界を科学的興奮に包み込んだ。今後も更なる発展を期待したい。あくまでも,平和利用ということで!
ところで,今は昔,昭和60年前後に,「宇宙船地球号」という言葉が流行したことがある。この頃,日本の教育を未来志向で,根本的に改革しようという趣旨で「臨時教育審議会」が組織され,第一部会「21世紀を展望した教育の在り方」の委員の一人であった東京都教育委員会水上忠教育長が,何かにつけて「宇宙船地球号」という言葉を口にしていたことを思い出す。「日本のことだけ考える大人でなく,世界的視野,いや地球的規模で考え行動できる人間を育てる教育をしなければならない」ということである。
その頃,亀井浩明指導部長,三浦健治初等教育指導課長など大先輩・上司の指導・指示を賜りながら,関連資料を作成したことを昨日のことように思い起こしている。その頃のメモや日記に,「宇宙船地球号」があちこちに書き込んである。懐かしい話である。
最近,「教養としてのテクノロジー~AI,仮想通貨,ブロックチェーン~」NHK出版新書を読んでいたら,「宇宙船地球号」が輸入品であったことが分かった。アメリカの思想家,デザイナー,建築家で「人類の生存の持続可能性」を追究したリチャード・バックミンスター・フラーが生み出した言葉(概念)ということである。(H&M)
(2019年3月29日)