教育研究所
№965「タブレットを活用した授業」
最近,「アダプティブ・ラーニング(個別最適化学習,adaptive learning: AIやIT技術を用いたEdTechの一種。子どもの理解度や進度に合わせて,学習内容や進度を調整して効率的に学習させる方法」を導入する授業があちらこちらで試行されている。現在はどうなっているか分からないが,私が知る限りでは,数年前すでに,日野市立H小学校(当時五十嵐俊子校長)で,先導的な実践をしていたことを記憶している。
このタイプの授業では,「A:最初に担任と一緒に,問題解決学習をして,基礎・基本を理解」し,その後「B:各自がタブレット端末に表示された問題を解決する」という流れが一般的である。個別の学習段階では,理解不足の子供には再度個別に指導する,問題の解決につまずいた子供にも個別に指導する,子供の質問にも答える,問題を正しく解決できた子供はさらに発展的な問題に挑戦するというように進めるようである。
個別最適化学習が「子共が質の高い学習をする」という本来の目的を達成するため,今後一層充実するには,以下のABが重要であると考えますがいかがでしょうか?
Aの段階の問題解決学習を,教え込みにならないよう,まさに「主体的・対話的で深い学び」となるよう,授業を改善・工夫し続けることである。Bの段階では,子共の学習状況や理解度などに応じて,「指導と評価と支援の一体化」をきめ細かく行うようにしたい。
間違っても「教えて考えさせる」と称して,「教え込み授業」をすることにならないよう留意したい。(H&M)
(2019年4月3日)