教育研究所
№966「教育時報」
昔,東京都立教育研究所(今は閉所)で,教育の理論と実践をリードする月刊誌「教育じほう」(今は廃刊)が発行されていた。先輩の堀内一男先生が編集長をしていたこともあり,毎月購読し,脳に刺激を与え続けたものである。今もバックナンバーを取り出して,学級経営のこと,児童生徒理解のこと,授業改善のこと,学習評価のことなどについて,学び直している。色褪せない内容に驚きながら......。
そんなことで,本誌を手にしたとき,「え!復刊したの?」と驚いてしまった。誌名も漢字混じりの「教育時報」,そして少々小ぶりであることから,そうでないことにすぐ気づいた。(型はB4判であるが頁数が少ない。一般財団法人総合初等教育研究所編集「教育時報2019年No122」株式会社文溪堂発行)
でも,内容は,「教育を思う・国際化,情報化の新段階(AIの導入,多国籍の子供が一緒に学習する教室,コミュニケーションの在り方や人間性の本当の意味)」岐阜女子大学長松川禮子,新しい教育の動向「算数科における改定の具体的な方向性」文科省教科調査官笠井健一,「小学校図画工作科の授業づくり」同岡田京子と,新学習指導要領の実現に向けて移行措置を進めている時期だけに,有益な情報が得られた。
最近,とみに,学校経営や教育実践に関する月刊誌が次々と消えていくことに,寂しさととともに不安を感ずるのは後期高齢者の私だけだろうか。(H&M)
(2019年4月4日)