教育研究所
№986「子供の頃の思い出」
緑の豊かな海に囲まれたところで育った自分は,勉強などは全くの関心外で,友達と遊ぶことと,時々家の手伝いをする野生児のようであった。もちろん,友人の多くもそうであった。
その頃,友達と群れになって山や海辺を遊び場として,野の木の実を食べ,海辺で採った貝や魚を焼いて食べた思い出がある。環境汚染ということは全く考えず,いつも「美味しい!」と思って食べていた。今なら「そんなもの食べるんじゃない。汚れているよ!」と禁じられているかもしれない。
ところで,市立図書館のたくさん並んだ本棚で,「木の実ガイド」(トンボ出版)という図鑑を見つけた。それを,ペラペラとめくっていて,子供時代を懐かしく思い出した。実に389種の木の実が名刺大のカラー写真と150字程度の説明(和名・学名,分布,実,形態等,栽培)がついていて楽しく眺めた。
軽い気持ちで,ページをめくっていきながら,ヤマモモ,スモモ,ユスラウメ,サクランボ,クワノミ,シイノミ,ヤマグリなど「これは食べたことがある」と,当時の触感が蘇ってきた。
また,クマイチゴ,カジイチゴ,ヤマボウシ,サルナシ,イヌビワなど「そうか,あの時食べた木の実は,こういう名前だったのか」と,あの頃の味を思い出しよだれが垂れそうになった。(H&M)
(2019年5月17日)