教育研究所
№991「5大絶滅,6番目は?」
これまでの5億年の間に,地球上から生物が絶滅したことが5回あり,これを「5大絶滅」というそうだ。
ちなみに,ネットで調べたら,古生代オルドビス紀末(4億4400万年前)に寒冷化でオウムガイ・三葉虫・コケムシなどの約85%,古生代デボン紀末後期(3億7500年前)に寒冷化で板皮類魚類・三葉虫などの約80%,古生代ベルム紀末(2億5200万年前)に寒冷化で貝類・サンゴ・三葉虫の約90%,中生代三畳紀末(2億年前)に原因不明だが爬虫類・二枚貝・巻貝の約60%,中生代白亜紀末(6500万年前)に隕石衝突で恐竜・アンモナイトの約60%が絶滅している。
ところで,もし,「6大絶滅」と言われることがあるとすれば,6番目は「人類滅亡」ということになり,その原因は,核兵器,地球温暖化,自然・環境破壊,...と,「地球環境の悪化」になりそうだと予測されている。
生物が誕生したのは約30億年前,脊椎動物から四肢動物が誕生したのが約4億年前,その後哺乳類から霊長類へ,これが猿類と類人猿が分かれたのが約800万~500万年前,ホモサピエンスが誕生したのは約80万年前というから人類の誕生はごく最近のことだとわかる。それなのに,人類滅亡が科学的(?)にささやかれているのである。
令和の時代になって,改めて,世界平和とは何か,人類の友好と共存の推進,自然や環境に優しい生活などなどに向けて,学校教育は本気で取り組まなければならないと,強く思う次第である。「6大絶滅」の対象を「人類」にしたくないというのは,単なる学習課題を大きく超えている「喫緊の課題」である。大統領も総理も真剣に考えていただきたい。(H&M)
(2019年5月24日)