教育研究所
№992「草花遊び」
身の回りの草花を使って,遊んだり,絵をかいたりすることが行われている。遊ぶのは子供で,草花を採集し,ちぎって動物を作ったり,貼り付けて絵をかいたりしている。部屋に飾ったりするだけでなく,それを写真に撮ってLINEで交換していることもあるようである。
大人(特に後期高齢者)は,公民館の公開講座の案内などによると,乾燥させて飾り物にしたり,草花を張り合わせて本格的な絵画を表現しているようである。
新聞の新刊案内を見ても,「身近な草花300」「作ってびっくり!かわいい草花あそび」「野ばらハンドブック」「散歩で見かける草花・雑草図鑑」「散歩で見かける街路樹・公園樹・庭木図鑑」「木の実ガイド」などと,目白押しになっている状況から関心の高さを推し量ることができる。
でも,ちょっと注文を付けたい気がある。原則として,野山や歩道や畦道にひっそりとかわいらしく咲いている花は,そのままそっとしておいてもらいたい。じっくりと眺めて楽しむだけにしてもらいたい。
草花遊びをする場合は,見渡す限り一面に咲き誇っている草花や,採集してもいいような状況のものに限るようにして,来年もまた草花が元気に芽吹き,咲くように,自然保護を優先することの方が大事だと思う。
草木を使った飾り物や絵画は,庭やベランダでその目的のために植えて育てたものに限り,自然破壊につながらないようにすることが大事だと思う。植物も動物も,特別のことがない限り,自然のままに育ち,種が保存され続けるようにしていくことが,人間の役割のような気がする。 (H&M)
(2019年5月30日)