教育研究所
№993「科学の効きめ」
小さな子供が,夜の暗さに「オバケが出るかもしれない」と怖くて一人では寝られなかったという話はよく聞く。これに対して,ある絵本が,「部屋が暗くなると,普段見えない星が見えてきれいだよ」と,「ものの考え方(見方)」を変換させることによって,子供が平気で部屋を暗くして平気で寝られるようになったということである。科学的(論理的)に子供のモノの見方,行い方を変えた例である。(私は,子供なので,妻が旅行中は,部屋の電灯を煌々とさせて寝ている)
また,赤ちゃんが,親の「目」を意識している事実を発見し,幼児用の絵本のイラストに「目」のような形を取り入れて作成した。このことによって,幼児が,目の形に似たイラストを指差し,積極的に関わるようになった。と,TVの放映の映像が示していた。
あどけない幼児の潜在能力を無理なく引き出し発展させる。子供の心理的な不安を,見方を変換させることによって取り除き,他の視点から物事を見たり考えたりしていくようにしていく。科学の素晴らしい活用である。
幼児だから,子供だからということで,あきらめているようなことがないだろうか。そんな視点で,考え,考察し,1㎜の進歩を求めて生きたいものである。大人,特に教師は,子供の教育に科学を取り入れる発想をしたい。 (H&M)
(2019年5月31日)