教育研究所
No.554「登下校の危機管理」
下校中に拉致された女子中学生が2年ぶりに保護されたという報道は,安堵する一方で衝撃的だった。この事件の学校,保護者,社会に与えた教訓は大きい。
交通事故の防止には,「信号が青でも,もう一度確認しなければ安全とは言えない」と言うことを教え,実行させなければならない。
大人不信を教えるようで辛い面があるが,子どもの安全のために,家族以外から食べ物や飲み物をもらって食べたり,飲んだりしてはならない。「もしかしたら,毒や体に悪いものが入っているかもしれない」と指導し,実行させなければならない。
誘拐されるかもしれない。だから「いかのおすし」,知らない人について「いか」ない,知らない人の車に「の」らない,何かされそうになったら「お」おごえでさけぶ,危険を感じたら・怪しい人からは「す」ぐにげる,何かされそうになったら・連れて行かれそうになったら近くの大人に「し」らせることを,徹底して指導する。
また,出会い系サイトなどで,知らない人と会うことは,危険が伴うことを指導することも大事である。いまや,子ども達は,悪意のある大人が,誘拐,わいせつ行為などの目的でねらっている時代である。悲しいことではあるが,子どもの生命・身体の安全第一に考える必要がある。
学校だけでなく,保護者や地域住民の交流や協力・連携で子どもを守るとともに,子どもにも危機回避,危機脱出の能力や実行力を付ける必要がある。(K・H)
(2016.4.5)