教育研究所
No.555「分からなくなった算数」
小学校4年生の女の子が,「1平方センチメートル」や「1平方メートル」が出てきて分からなくなってきたと,「算数」と詩に書いていた(讀賣新聞2016年3月12日)。
あくまでも推測だが,この子は,よく分かり良くできる子だと思う。4年生の面積は,1学期の終わりか2学期の始めころに学習するので,3学期の終わり頃の詩の題としては季節はずれである。と言うことは,その頃はよく分からなかったけれど,今は大丈夫だよと言う気持ちで書き,投稿したのかもしれない。あるいは,面積の学習をし始めた頃に書いたものを今投稿したのかもしれない。それならそれで結構なことである。
でも(心配性すぎるが),分からないことが分からないままに今に至っているとしたらと気になってしまう。作業的な活動を通して「<面積の単位 平方センチメートル>1辺が1㎝の正方形の面積を1平方センチメートルといい,1?と書きます」を理解させたでしょうか? そして,同様に作業的活動を通して「<面積の単位 平方メートル>1辺が1mの正方形の面積を1平方メートルといい,1㎡と書きます」と,実感を持って理解させるようにしたか再確認したいものである。
知識は,教えて覚えさせればよいという教師がいまだにいるが,このような時こそ「算数的活動」や「アクティブ・ラーニング」を思い出して,子どもの主体的な活動を促し,協働して学び合わせ,「分かった!」と言わせたいものである。(K・H)
(2016.4.6)