眼龍義治先生の和楽器講座
第2回三味線
第3回和太鼓
第4回篠笛
1.楽器について
2.篠笛の歴史
3.楽器の種類
4.楽譜と実音
5.連音の奏法
6.演奏してみよう
7.手作りの横笛
第5回尺八
第6回合奏を楽しもう
第4回 篠笛 -なつかしい響きの楽器 -
7.手作りの横笛 - 特 別 編 - 
水道管(塩化ビニール製)を加工して実際に音の出る横笛を作ることができます。篠竹を切り取って作る笛が篠笛ですから,水道管で作った笛は水道笛(!?)になるでしょう。



設計図



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この設計図を用いて作った横笛は,篠笛でいうと八本調子で呂の音域(一〜七)がピアノの音に合わせやすいようになっています。
製作・監修 右城眞(うしろまこと)


A-1

A-2

B-1

B-2

C-1

C-2

D-1

D-2

D-3

D-4
   
機材と工具
水道管(塩化ビニール製内径13mm),コルク(管の内径より2〜3mm大きいもの),ノコギリ(プラスチックが切れるもの),金ヤスリ,紙やすり,彫刻刀,キリ,万力,防塵眼鏡,ノギス,ボール盤

作り方
1.内径13mmの水道管を端から380mmの所に印を付け切断する。

2.切り口のバリ(ギザギザした部分)をヤスリで整える。最初に金ヤスリをかけ,次に紙ヤスリをかける。紙ヤスリは,最初100〜150番の目の粗いもの,次に240〜360番の中くらいのもの,最後に600番の細かいものというように,使い分けるときれいに仕上がる。内側に出たバリは彫刻刀で取る。

3.設計図にしたがって穴の中心を油性ペンでマークし,管体を万力で固定してキリで軽く印を付けておく。

4.ボール盤を使って,印に穴をあける(写真A-1参照)。設計図の数値より1mmほど小さくあけること。目を保護するために防塵マスク(写真A-2)を使用するとよい。

5.ノギスで計りながら(写真B-1),穴を彫刻刀と丸めた紙ヤスリ (写真B-2)
で整える。

6.棒に紙ヤスリを巻きつけ内側のバリを取る(写真C-1,2)

7.歌口の側にコルクを詰めて完成(写真D-1,2,3) 。写真D-4のように板でつぶすようにするとコルクが柔らかくなり詰めやすくなる。

※注意:
・ 製作中は作業に集中し,話などしないようにしましょう。
・刃物の取り扱いは慎重に行いましょう。
・ヤスリなどで穴を加工するときに,バリで指を傷つけないように注意しましょう。